生成AIを搭載した検索エンジンが登場して以来、コンテンツマーケティングのSEO戦略など様々なマーケティング戦略が見直されているのではないでしょうか。
ChatGPTやBing AIといった様々な生成AIサービスが提供されていますが、今回は、Googleが提供しているAI Overviewについて、UGCとの関連性に言及しつつ、解説していきます。
Contents:
1.AI Overviewの概要
2.AI Overviewにおけるマーケティング施策の変化
3.AI Overview とGEO対策
4.AI OverviewとUGC(口コミ・レビュー)の関連
1.AI Overviewの概要
AI Overviewとは、検索インデックスから、より質の高い情報を選出し、提供する生成AIモデルGeminiを活用した機能です。AI Overviewとして正式に発表されるまでは、SGE(Search Generative Experience)として試験的な運用を目的として、提供されていました。
様々なクエリに対応しているほか、テキストや画像による検索に加え、音声や動画による検索体験も追加提供されています。言語化が難しい場面においても、動画を撮影して検索することで、ユーザーの検索意図に沿った回答を示してくれます。
その他、Google Search Console(※1)にアクセスやトラフィックが反映されることも特徴として挙げられます。
※1Google Search Console では、GoogleのSERP(Search Engine Result Page)=検索エンジン結果ページにおけるサイトの検索トラフィックや掲載順位を測定でき、ユーザーがサイトにアクセスするクエリを確認できるなどの機能が搭載されている他、サイトのインプレッション数、クリック数等分析することが可能。
2.AI Overviewにおけるマーケティング施策の変化
AI Overviewの特徴として、Google Chromeで検索した時に、検索結果が上位表示されます。ユーザーは、目的のサイトを選び、アクセスすることなく、得たい情報を取得することができるため、トラフィックに影響が出る可能性が考えられます。
AI Overviewの回答は、その情報源となったサイトのリンクが表示されますが、ある程度得たい情報が得られた場合、ユーザーはリンク先のサイトまで遷移する必要性がなくなるため、ワンクリックの工数を減らすことができ、より快適な検索体験を実現することができると言えるでしょう。
一方で、SEO対策などのマーケティング施策の観点から見ると、AI Overviewが提供されたことで、新たな対策を余儀なくされると言えるでしょう。従来は、上位表示に入ることでオーガニックトラフィックの流入を増やし、CVRの向上などのマーケティング目標を達成することが、自社サイトの強化施策を行う理由として挙げられましたが、検索エンジンにおける生成AIの登場により、いわゆるゼロクリック検索が浸透し始め、SEO対策として生成エンジン最適化を行う必要性が出てきました。
3.AI Overview とGEO対策
コンテンツを作成しても、ページに流入してもらえなければ、SEO対策であるはずのコンテンツマーケティングが成り立たず、戦略の見直しを余儀なくされるため、SEO対策と同時に生成エンジン最適化に対処しなくてはなりません。
AI Overviewでは、検索結果が表示される際、情報源となったサイトとしてサイトリンクが表示されます。この情報源のサイトとして、上位表示されるためのコンテンツ対策を行うことをGEO(Generative Engine Optimization)=生成エンジン最適化と呼びます(※2)。検索上位表示を目指す対策=SEO対策と同時に、生成AIに認識してもらえるような対策=GEO対策を行うことが、次世代のコンテンツマーケティング戦略になると言えるでしょう。
SEOは検索エンジンのランキングアルゴリズムが最適化対象であるのに対し、GEOは、AI搭載の生成エンジンが最適化対象となります。SEOのようなユーザーの検索キーワードも重要になりますが、GEOは、ユーザーの検索意図に着目して、結果が表示される傾向にあるとされます。そのため、具体的な対策としては、ブランド独自のインフォメーションを掲載していること、ユーザー目線で考えられた回答の掲載がされていること、信頼できる情報源を活用すること、具体的な数値やデータを活用すること、FAQ機能を有することなどが挙げられます。
※2GAIO=Generative AI Optimization とも呼ばれます。生成AI技術を最適化するのに対し、GEOは、生成AIを搭載する検索エンジンでの最適化を目指します。

4.AI OverviewとUGC(口コミ・レビュー)の関連
GEO対策や従来から重視されているSEO対策にも有効とされるのが、お客様から寄せられる口コミやレビューなどのUGCです。なぜUGCが有効かというと、グーグルの検索評価ガイドラインではしばしばE-E-A-T(※3)が評価基準として挙げられます。E-E-A-Tとは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)を意味します。
以前は、Experience(経験)を除く、E-A-Tの3つの評価基準でしたが、そこにExperience(経験)が追記されました。実際のリアルな口コミであるレビューなどのUGCは、Experience(経験)の部分で評価されやすく、信頼性があるため、ユーザーの関心を引きやすいとされます。
客観的な情報のみでは、ゼロクリック検索で検索体験が終了する可能性がありますが、リアルな口コミやレビューは、検索結果欄に表示される口コミ以外の口コミにも関心を持たせることができるため、ユーザーはわざわざ自社サイトを訪問してくれる可能性が高いと言えます。
UGCはGEO対策だけでなく、SEO対策にも効果があるため、この口コミやレビューをフックとして、GEO対策やSEO対策を行うことが新たなコンテンツマーケティング施策と言っても過言ではありません。
FAQ機能はGEO対策に効果的であると先述しましたが、UGCツールによっては、FAQ機能を有するUGCツールがあるため、こうしたUGCツールを用いることもGEO対策となります。お客様から投稿されたレビューに返信し、掲載することで、お客様目線のコンテンツを他のお客様にもみていただくことができるため、有益な情報として生成エンジンにおいて活用される可能性を見込むことができます。同時に、SEO対策においても有効な施策となります。
※3 Elizabeth Tucker.”品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E. を追加”.2022-12-15, https://developers.google.com/search/blog/2022/12/google-raters-guidelines-e-e-a-t?hl=ja, (参照2025-02-27).
終わりに
今回は、Googleが提供しているAI Overviewについて、UGCとの関連性にも言及しつつ、解説いたしました。SEO対策に加えて、GEO対策が求められる次世代マーケティングの時代を迎えています。
U-KOMIは、お客様の声を収集し活用するためのUGC(ユーザー生成コンテンツ)活用ツールです。このツールを利用することで、自社ECサイトにおいてレビューを美しく表示し、Instagramのコンテンツを活用してコンバージョン率(CVR)を向上させることはもちろん、レビューという生きた情報資産をリアルタイムに活用していただけるような仕組みを機能として実装しています。様々なお客様のご要望に柔軟にお応えしております!
新たなGEO施策に向けて、UGCツールの導入によるメリットを考慮し、是非、自社のマーケティング施策に沿って、導入をご検討されてみてはいかがでしょうか。
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